遺伝外来について

遺伝の専門家である臨床遺伝専門医によるがん遺伝カウンセリングや遺伝学的検査を行っております。がんは日本人の2人に1人が罹ると言われる病気ですが、全てのがんのうち5～10％は遺伝要因（家系内で発症）が強く影響して発症すると推測されています。遺伝性乳がん卵巣がん症候群（HBOC）やリンチ症候群などが例として挙げられます。遺伝性のがん（遺伝性腫瘍）の発症リスクを正しく知ることにより、がんの予防、早期発見、治療選択、家系全体の健康管理に役立てることができます。

診療内容

がん遺伝カウンセリング

担当者が相談者のお話しを伺いながら、がんの遺伝や遺伝学的検査に関する正確な情報を提供し、ご自身で病気について考え良い選択をするお手伝いをさせていただきます。

• がんの遺伝形式の推定と生涯にがんに罹る確率
• がんの治療や検査、予防方法など医学的管理についての情報
• 遺伝学的検査を受けるメリット、デメリットについて
• 血縁者の遺伝学的検査や医学的管理に関する情報
• 相談者へ心理的社会的サポートの提供

などについてご説明します。

遺伝学的検査

多数の遺伝子を同時に検査することが可能な多遺伝子パネル検査（multi-gene panel testing）も採用しています。

遺伝学的検査の結果に応じて、さまざまな診療科と緊密に連携して、適切なサーベイランス（定期的な精密検査）や、場合によってはリスク低減乳房切除術（RRM）やリスク低減卵管卵巣摘出術（RRSO）について一緒に考えていきます。

受診対象者

• 遺伝性のがんが疑われる方（家系内にがんが多発している、若年でがんに罹った、一人で複数のがんを患った等）、とそのご家族
• がん治療のコンパニオン診断として遺伝学的検査を予定している方、または施行された方
• がん遺伝子パネル検査で遺伝性腫瘍の原因遺伝子に変化が認められた方


• HBOCなどの遺伝性腫瘍の診断やサーベイランス（定期的な精密検査）を希望される場合は、遺伝外来のご予約をお取りください。
  遺伝外来からサーベイランスが必要な臓器の診療科へ紹介となります。

診察料（保険適応外の場合）

遺伝学的検査を行う場合は別途料金が必要ですが、一部保険適応外になる場合があります。

診療日

金曜日午後（予約制）

スタッフ紹介

担当医

部長：渡邉　尚文 (わたなべ たかふみ)

臨床遺伝専門医・指導医

遺伝性腫瘍専門医

非常勤医師：平沢　晃 (ひらさわ あきら)

• 臨床遺伝専門医・指導医

協力スタッフ

塚本 可奈子 (つかもと かなこ)

常勤

臨床遺伝専門医

遺伝性腫瘍専門医

産婦人科 副部長 ※

笠原 舞 (かさはら まい)

常勤

乳腺外科 副部長 ※

山田 幸央 (やまだ ゆきお)

常勤

泌尿器科 部長 ※

安井 豊 (やすい ゆたか)

常勤

消化器内科 副部長 ※

※印の担当医については、遺伝外来からの紹介受診となり、診察は各診療科の診察室でおこないます。

認定遺伝カウンセラー

桐林 和代 (きりばやし かずよ)

非常勤

看護師

看護師

下田 陽子 (しもだ ようこ)

がん看護専門看護師

遺伝外来の受診について

現在当院に受診中の患者さん

外来受診の際に担当医師にご相談ください。

現在当院に受診していない患者さん

• かかりつけ医のある方…担当医の紹介状と初診予約が必要です。「外来のご案内」から初診予約をお取りください。
• かかりつけ医のない方…遺伝性腫瘍のカウンセリングを希望される方は紹介状がなくても結構ですので、お気軽に下記までご連絡ください。
• 遺伝学を修練中の医療従事者が遺伝外来に陪席させていただくことがあります。

受診時のお願い

• 「ご本人とご家族の病気に関する調査票」は、遺伝診療を実施する上で、とても役立ちます。
  遺伝外来受診時は、下記の「ご本人とご家族の病気に関する調査票」を可能な範囲で記入し、
  受診時にお持ちいただければ幸いです。

資料集

• ご本人とご家族の病気に関する調査票（受診時に必要）

お問合せ先

がん相談支援センター