日本赤十字社 武蔵野赤十字病院

PET-CTPET-CT

PET-CT

PET検査はPositron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の略称で、ポジトロン(陽電子)という放射性物質を含んだ薬剤を注射し、そこから出る放射線の体内分布により、全身の組織の働きや病巣を画像として一度にとらえることができる検査法です。苦痛を伴う事もなく短時間で終了することができ、組織や臓器の生理的・生化学的機能情報を得ることができます。
CT検査は、組織の細かな形態(臓器や腫瘍の大きさや位置等)を調べるのに適しており、PET-CTは、PET検査とCT検査の画像を融合表示させることによって、病変の正確な位置情報が判断できる診断精度の高い、最先端の検査です。

PET-CT

画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社


当院で実施するPET-CT

● FDG-PET

● フルシクロビンPET

● 個人、自費でのお申し込みはこちらから
(2026年1月4日から予約開始予定)


PET-CTの危険性について

PET-CTは、放射性医薬品を用い、CT検査によっても放射線に被ばくしますが、1回の被ばく線量は、約8~15mSvで、自然放射線量の2倍程度で、身体への影響は少ないとされています。

検査後の注意

  • 体内の放射性物質は、検査後の待機時間により低減し、翌日には測定することができないレベルにまで減少します。ただし、当日はまだ体内に微量の放射性物質が残っていますので、検査後は1時間前後待機していただきます。
  • 検査室退室後も1~2時間は、周りの方への配慮として、近距離で人と接する場所、人混みは可能な限り避けてください。
  • 検査後12時間は、放射線の影響を受けやすい妊婦の方や、小さいお子様との密な接触は控えてください。
  • 授乳中の方は、検査後24時間は授乳を控えてください。
  • 検査後、飲食や運動に制限はありません。

PET-CT検査ができない方

  • ICD(植え込み型除細動器)、CRT-D装着の方
  • 妊娠、あるいはその疑いのある方
  • 閉所恐怖症の方
  • 30分静止できない方
  • 1週間以内に胃透視(バリウム)検査を受けた方

検査の付きそいについて

一人で更衣、移動が困難な方は、必ずご家族か介護者の付きそいをお願い致します。放射線被ばくに関する法律により、医療従事者が歩行・更衣・トイレなどを介助することはできません。検査室内の介助もご家族・介護者にお願いしております。なお、検査室内は、介護者お一人しか付き添えませんので、ご了承ください。

来院時間について

PET検査で使用する薬剤は大変高価なうえ、時間が経つと効果が弱まってしまいます。
そのため、ご予約のお時間に大幅に遅れてしまうと、検査を実施できなくなる場合があります。お時間には余裕をもってご来院ください。交通機関の遅れなどにより、検査時間に遅れそうな時は、できるだけ早めに下記まで連絡をお願いいたします。

キャンセル、予約変更について

キャンセルや予約変更は、必ず検査2日前の16時までにご連絡ください。

連絡先 武蔵野赤十字病院 RIセンター 0422-32-3111(代表)

PET-CT検査のQ&A

Q&A

RIセンター(PET-CT検査室)へのご案内

5番館 1F 自動再来受付機 で受付後
→ 1番館 地下1F RIセンター(PET-CT検査室)
「入り口から一番奥のエレベーター」でお越しください。

PET-CT検査室(RIセンター)への案内 PET-CT検査室(RIセンター)への案内



FDG-PETについて

FDG-PETとは

FDG-PETは主に悪性腫瘍や、炎症などの有無、範囲を調べるための検査です。がんなどの悪性腫瘍の発見に有用です。


<腫瘍、血管炎等に関する検査目的の場合>

体内の正常細胞はブドウ糖をエネルギーとしています。しかし、がん細胞や炎症部位では正常細胞よりも多くのブドウ糖を必要とします。

FDG-PETについて

この性質を利用して、FDG(放射性同位元素をブドウ糖と結合させた放射性薬剤)を体内に注射し、PET-CT 1回の検査で全身に隠れるがん細胞や、炎症部位に集まったFDGを検出し、画像化することで、病変の早期発見、診断に繋げることができます。CT単独では小さなリンパ節や病変を見つかりにくい場合でも、PET-CTでは異常のある部位がはっきり描出されるため、診断能が高まります。がんやの広がりや、転移の有無を診断することができ、治療後の局所再発や遠隔転移の診断に役立ちます。 がんの拡がりを診断するだけではなく、がんの活動性もPET-CTで評価することができ、化学療法や放射線治療によってがんの活動性がどれぐらい低下しているかを判定することができます。

FDG-PETイメージ

FDG-PETイメージ

「画像提供日本メジフィジックス株式会社」


体を動かすと、FDGが筋肉に集まり、診断が難しくなることがありますので、検査前1時間は待機室で安静にしていただきます。検査時間は30分前後ですが、撮影中は静かに動かないでいただく必要があります。


<心サルコイドーシスの炎症活動性評価目的>

サルコイドーシスは、多くの臓器に肉芽腫を作る原因不明の疾患です。発生頻度が高いのは両側肺門リンパ節、肺、眼、皮膚ですが、その他唾液腺、心臓、神経、筋肉などで炎症性肉芽腫(結節状の病巣)を作ることがあります。
心臓にサルコイドーシスが発生すると、不整脈や心不全などを引き起こします。
サルコイドーシスの病巣には、炎症があり、糖代謝が盛んなため、FDGが集積します。しかし、正常な心臓の組織も、ブドウ糖をエネルギーとしているため、FDGが集積し、病変との鑑別ができません。心臓は、通常脂肪酸とブドウ糖をエネルギー源としていますが、長時間絶食にすると、心臓はブドウ糖ではなく、脂肪酸をエネルギー源として使うようになります。心臓へのFDGの生理的な集積をおさえた状態でPET検査を行うことによって、炎症部位に集積したFDGを検出し、病変の広がりや活動性を評価することができます。そのため、PET検査は前日の夜から絶食して検査を行います。


  • FDG PET-CTの限界について
    FDG-PETは、がんなどの診断に優れていますが、完璧ではありません。がんの発生部位や種類によっては他の検査の方が優れていることもあります。がん以外にも、炎症や甲状腺腫などの良性疾患でも集積することがありますし、小さいがんや、悪性度の低いがんなど、FDGが集積しにくいがんもあります。がんではなくても、FDGは、糖代謝の盛んな脳や心臓、臓器の機能によって正常な部分や炎症の強い部位に集積を認めます。また、空腹時血糖が高い方では、診断能が著しく低下することがあります。
    一部早期発見が困難ながんもありますが、現状で1回の検査で全身の検索が可能な検査です。

    ・PET検査で見つけやすいがん :肺がん、大腸がん、甲状腺がん、乳がん、悪性リンパ腫など
    ・PET検査で見つけにくいがん:前立腺がん、腎臓がん、膀胱がん、食道がん、肝臓がん、早期胃がん、子宮頸がんなど

    *安全性・危険性について
    FDGはブドウ糖によく似た成分でできており、アレルギーの心配はありません。
    1~2%未満で。尿蛋白、尿潜血、尿糖が認められることがあります。
  • FDG PET-CT検査の流れ(全体で約)3時間
    • 検査当日:病院受付後、RIセンターに検査20分前にいらしてください。
    • 検査準備:到着後、更衣/検査説明/問診/血糖測定等おこないます。
    • 検査処置:検査薬を静脈注射します。
    • 待機  :全身にしっかりいきわたるまで待機室で1時間安静にしていただきます。
           携帯電話、本などは腕や目の筋肉を使用し、検査結果に影響が出るため、来院後は更衣以降、使用できません。
    • 検査実施:横になって撮影します。(20分程度)
    • 検査後 :全身にいきわたった放射性薬剤が減少するまで約1時間待機室で休んでいただきます。
  • FDG PET-CT検査を受ける際の注意事項 
    【食事制限】
    食事などで血糖があがると、正常な組織でもブドウ糖を取り込むため、食後は、空腹時と比べてがん細胞や炎症部位へのFDG取り込みが相対的に低下します。
    また、食事で血糖値が上昇すると、結果としてFDGが集積し、病変へのFDGの異常集積がわかりづらくなります。

    <心サルコイドーシス検査目的以外の方>
    ○検査前日:食事は普段通りで結構ですが、飲酒は禁止とさせていただきます。「水」や「糖分の入っていないお茶」は自由にお飲みいただけます。
    ○検査当日:検査前の6時間前から食事はしないでください。ジュース、乳製品、コーヒー、飴、ガムなども禁止とさせていただきます。「水」や「糖分の入っていないお茶」は自由にお飲みいただけます。

    <心サルコイドーシス検査目的の方>
    ○検査前日:19時以降から食事をしないでください。飲酒は禁止とさせていただきます。ジュース、乳製品、コーヒー、飴、ガムなども禁止とさせていただきます。「水」や「糖分の入っていないお茶」は自由にお飲みいただけます。
    ○検査当日:「水」や「糖分の入っていないお茶」は自由にお飲みいただけます。
  • FDG PET-CT検査を受ける際の注意事項 
    【運動制限】
    筋肉の運動生じると、筋肉がエネルギー(ブドウ糖)を必要とするため、その筋肉にFDGが集積します。
    ○検査前日~検査当日:検査前日および当日は、激しい運動や喫煙を避けてください。のどの安静を保つため、カラオケなど声を使う活動は控え、静かにお過ごしください。
    検査当日は、自転車等は使わず、公共交通機関を利用してご来院ください。
  • FDG PET-CT検査を受ける際の注意事項 
    【薬について】
    ○検査当日:糖尿病の薬を服用されている方やインスリン注射をしている方は、検査当日は服用を中止してください(不明な点は主治医にご相談ください)。糖尿病以外の薬は通常通り服用していただいてかまいません。
    *長時間の絶食が必要なため、低血糖を起こしやすい方、糖尿病の方は、サルコイドーシス評価目的の検査は受けられません。
  • FDG PET-CT検査を受ける際の注意事項 
    【その他の注意事項 】
    注射薬投与後、薬剤が全身にいきわたるまで、1時間安静に待機していただきます。
    携帯電話や本などのご使用は、腕や目の筋肉を使用することで検査結果に影響が出るおそれがあるため、来院後のお着替えが済んだあとはご使用になれません。
  • FDG PET-CTの保険適応について
    【悪性腫瘍】(早期胃がんを除く)
    他の検査や画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない場合
    ・病理組織学的に悪性腫瘍と確認されていること
    ・病理診断により確定診断が得られない場合には、臨床病歴、身体所見、その他の画像診断所見、腫瘍マーカー、臨床的経過観察などから、臨床的に高い蓋然性をもって悪性腫瘍と診断されていること。
    保険適応例
    ・治療前の病期診断
    ・二段階治療を施行中の患者において、第一段階治療完了後の第二段階治療方針決定のための病期診断、たとえば術前化学療法後または術前放射線治療後における、術前の病期診断、等
    ・転移・再発を疑う臨床的徴候、検査所見がある場合の診断
    ・手術、放射線治療などによる変形や瘢痕などのため他の方法では再発の有無が確認困難な場合
    ・経過観察などから治療が有効と思われるにも関わらず他の画像診断等で腫瘤が残存しており、腫瘍が残存しているのか、肉芽・線維などの非腫瘍組織による残存腫瘤なのかを鑑別する必要がある場合
    ・癌と腫瘤形成性膵炎との鑑別は保険適応

    【てんかん】
    難治性てんかんで、外科切除が必要とされる方

    【大血管炎】(高安または巨細胞性動脈炎)
    すでに大血管炎と診断がついている方で、他の検査で病変の局在または活動性の判断のつかない方

    【注意】
    (1) スクリーニング目的は、保険適用になりません。
    (2) 病期、転移、再発の診断目的については、画像診断、他の検査による精査が施行されていない場合は保険適用になりません。
    (3) 「悪性腫瘍疑い」は保険適用になりません。
    (4) 化学療法や放射線治療の効果判定の目的や再発を疑う強い所見が無い定期的な経過観察目的は、保険適用になりません。ただし、悪性リンパ腫の治療効果判定に関しては、保険適用が認められています。
    (5) 同一月内にガリウムシンチグラフィが実施されている場合、PET-CT は保険適用になりません。
    (6) 入院中の検査は保険適応になりません。
    保険適応ではなく、個人でPET-CT検査ご希望の場合は、健診センターでお申し込みください。
  • FDG PETの保険適応について
    【心疾患】
    ・心サルコイドーシスの診断(心臓以外で類上皮性肉芽腫が陽性でサルコイドーシスと診断され、かつ心臓病変を疑う心電図または心エコー所見を認める場合に限る。)または、心サルコイドーシスにおける炎症部位の診断が必要とされる方(他の検査で判断のつかない場合に限る)
    ・虚血性心疾患による心不全患者における心筋組織のバイアビリティ診断(当院では実施しておりません)

    【保険適応が認められない例】
    (1) 心サルコイドーシスの診断基準は満たさないが、他の臓器でサルコイドーシスが診断されており、心臓に病変があるかの評価目的
    (2) 心筋症との鑑別診断として、心臓の活動性病変の評価目的など



フルシクロビンPETについて


フルシクロビンPETとは

フルシクロビンPET検査は、「初発の悪性神経膠腫が疑われ患者における腫瘍の可視化」し、術前診断に用いられます。
神経膠腫は脳神経細胞を支持するグリア細胞(神経膠細胞)から発生する脳原発の腫瘍の総称であり、日本における原発性脳腫瘍の 25-30%を占める。星細胞腫、乏突起神経膠腫、膠芽腫のほか上衣腫、脈絡叢乳頭腫など多くの種類があり、悪性度は様々です。
神経膠腫に対しては、手術が第一選択となり、可能な限り腫瘍を切除することが望まれますが、一方で広すぎる切除範囲は機能障害につながるため、切除範囲の決定には細心の注意が必要となります。
脳腫瘍は、主にMRIでの診断を行いますが、診断ができても、手術時の正常な脳実質と腫瘍は境界が不明瞭なことが多く、腫瘍摘出時の計画時に、正確に摘出範囲や部位が適切に同定できないことがあります。腫瘍細胞では、正常細胞よりアミノ酸代謝が亢進しているため、フルシクロビンがアミノ酸代謝が亢進しているところに集積する性質を利用して、フルシクロビンPET-CTで、悪性神経膠腫の部位をMRIより正確に画像化することで、より正確に摘出範囲を定め、適切な腫瘍摘出計画をたてることができます。


フルシクロビンPETのイメージ

フルシクロビンPETのイメージ

「画像提供日本メジフィジックス株式会社」



フルシクロビンPETの保険適応要件

初発の悪性神経膠腫が疑われる患者における腫瘍の可視化 ただし、磁気共鳴コンピューター断層撮影検査による腫瘍摘出計画時における腫瘍摘出範囲の決定の補助に用いる。


  • フルシクロビンPET検査の流れ(全体で約)2時間
    • 検査当日:病院受付後、RIセンターに検査20分前にいらしてください。
    • 検査準備:到着後、更衣/検査説明/問診/血糖測定等おこないます。
    • 検査処置:放射性薬剤を静脈注射します。
    • 待機  :全身にしっかりいきわたるまで待機室でしばらく安静にしていただきます。携帯電話、本などは腕や目の筋肉を使用し、検査結果に影響が出るため、来院後は更衣以降、使用できません。
    • 検査実施:横になって撮影をします。(20分程度)
    • 検査後 :全身にいきわたった放射性薬剤が減少するまで約1時間待機室で休んでいただきます


検査の注意事項


*飲食、薬について
 検査前の食事や薬の制限はありません。
 検査当日は、アミノ酸を含む飲み物(例:栄養ドリンク、スポーツ飲料など)はご遠慮ください。
 「水」や「糖分の入っていないお茶」は自由にお飲みいただけます。

*運動について
 運動制限はございません。


フルシクロビンの副作用

希な副作用として、1~5%に口渇、頻度不明の嗅覚錯誤や、注射部位紅斑、注射部疼痛、味覚異常が報告されています。

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