日本赤十字社 武蔵野赤十字病院

薬剤部薬剤部

薬剤部の紹介

薬剤部は、調剤課・薬事管理課・病棟業務課から組織され、医薬品の調剤・製剤・無菌製剤調製(IVH・抗がん剤)・外来化学療法・医薬品情報管理・薬剤管理指導・院内感染対策等、様々な業務を通して、院内で使用される医薬品の管理と供給を行っています。
また、患者さんに安全な医療を提供できるように、日々、薬剤師として資質の向上に努めています。現在、がん薬物療法認定薬剤師2名・外来がん治療認定薬剤師2名・感染制御専門薬剤師1名・抗菌化学療法認定薬剤師4名・糖尿病薬物療法認定薬剤師2名・緩和薬物療法認定薬剤師1名・周術期管理チーム認定薬剤師2名・妊婦、授乳婦薬物療法認定薬剤師1名・腎臓病薬物療法認定薬剤師1名・小児薬物療法認定薬剤師2名・HIV感染症薬物療法認定薬剤師1名・日本褥瘡学会認定師1名・NST専門療法士4名・糖尿病療法指導士5名・腎臓病療養指導士1名・東京DMAT隊員1名・日本DMAT隊員1名・スポーツファーマシスト5名が、認定を受けています。薬学部学生実習の教育にも携わり、認定実務実習指導薬剤師4名が、認定を受けています。現在は調剤中心の思考から臨床現場へ意識改革を行い、臨床に強い薬剤師育成の為、積極的にカンファレンスに参加しています。また自己研鑽を磨き学会参加や発表、論文投稿をしています。

チーム医療への参画

医療スタッフの協同・連携によるチーム医療にも積極的に参加しています。

  • インフェクションコントロールチーム(ICT)
  • 栄養サポートチーム(NST)
  • 緩和ケアチーム
  • 認知症ケアチーム
  • 糖尿病療養支援チーム
  • 呼吸サポートチーム(RST)
  • 褥瘡予防チーム
  • 抗菌薬適正使用支援チーム(AST)
  • 医療安全

災害救護活動

国内・海外で発生した自然災害や戦災時の災害救援・紛争犠牲者に対する国際救援や保健衛生向上のため医療要員を派遣し、国際貢献にも努めています。 (赤十字救急法救急員6名・東京DMAT隊員1名・日本DMAT隊員1名)

調剤課

調剤課は、調剤係・注射調剤係に分かれ、医薬品の調剤・製剤・混注業務を行っています。

調剤係

医師が発行した処方箋に基づいて、患者さんの病状に最も適した医薬品の調剤を行っています。調剤を行う前に、薬の量、使い方、飲み合わせなどの処方内容をチェックし、必要に応じて医師に問い合わせを行います。 調剤業務では、薬袋や薬の説明書の作成、薬の包装や包装紙への印刷など、数多くの業務がコンピュータ化されています。これらのシステムは薬剤師が管理し、出来上がった薬剤についても最終的には薬剤師が確認することにより、責任を持って安全な薬剤を提供出来るよう努めています。 その他に、製薬会社で製造していない製剤の調製も行っています。また、手術で入院される患者さんのお薬の確認を、外来受診時に薬剤部で行い、事前に中止しておくべき薬の情報を提供しています。

注射調剤係

医師による処方に基づいて患者さん個人毎に注射薬の払い出しを行っています。薬剤師は注射箋の内容をチェックし、決められた疾患や症状に対して投与量、投与方法(適応症、用法・用量)が守られているか、2種類以上の注射剤を混ぜても問題ないか(配合変化)、他の薬剤と一緒に使用して問題ないか(相互作用)を確認しています。 注射薬自動払出装置(ピッキングマシン)を導入し、業務の効率化、安全性の向上などを図っています。オーダーリングシステムからのデータを使用するため、人為的なミスが最小限になっています。 抗がん剤を使用する治療においては、その治療方法が標準的なのか、使用期間や休薬期間は間違いないか、投与量は間違いないかを過去の治療歴を含めて確認しています。 外来と病棟で投与される抗がん剤注射薬は、すべて薬剤部のクリーンルームの中で薬剤師が無菌的に調製を行っています。

薬事管理課

薬事管理課は、医薬品情報係・薬事係・麻薬管理係・薬剤感染管理係に分かれ、病院全体の医薬品及び医薬品情報を管理しています。

医薬品情報係

DIとはDrug Informationの略で、医薬品の情報を集約する部署です。日々新しい治療法が確立される医療の中で、医薬品に関する副作用情報や新薬情報、添付文書改訂情報などを収集し、必要な情報を必要な部署に配信するのがDI室の仕事です。 医薬品を正しく、効果的に、そしてより安全に使用するため、資料整理を行っています。また、各部署はもとより、患者さんからの、問い合わせについても、情報提供を行っております。(休日・夜間の時間帯を除く)

薬事係

病院で使用している約1500品目の医薬品の購入と品質管理、そして院内各部署への供給をしています。毒薬・劇薬・麻薬・向精神薬・治験薬・血漿分画製剤(血液を原料とする医薬品)などを法律に従い、適正かつ安全に使用されるよう管理しています。 医療用医薬品の購入は、病院の各部門からの購入依頼を受けたものも含めて発注を行います。発注された医薬品は、各卸業者から納入されるため、その納品時には検収を行い、さらに購入医薬品の在庫管理を行います。

麻薬管理係

病院で使用する医療用麻薬の適正使用の推進と在庫管理を行っています。 医療用麻薬は内服・外用・注射剤があり、手術や検査時の痛み止め、またはがんなどの疾患の強い痛みや息苦しさ等の症状に対して使用される薬剤です。適切に使用することで、苦痛を緩和し、生活の質の維持や向上に役立てることがあります。患者さんごとに用量を調節し、薬剤の剤型を選ぶことができます。 医療用麻薬は適切に使用すれば、中毒になることはありません。いのちが短くなることもありません。 患者さんやご家族の皆さまに安心して医療用麻薬をお使いいただけるように情報提供も行っています。

薬剤感染管理係

薬剤耐性(AMR)が発生する原因の一つに抗菌薬の不適切使用があり、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)が活動しています。このASTの中で薬剤師はチームの中心職種として、血液培養陽性ラウンド、広域抗菌薬ラウンドに参加し抗菌薬治療に貢献しています。また、院内の抗菌薬治療マニュアル作成と改訂、採用抗菌薬の整備などを行っています。
感染制御チーム(ICT)に参加し、感染管理部門と協力して消毒薬の整備や環境ラウンドなど、院内感染対策にも従事します。

病棟業務課

入院された患者さんが、より安全に、また効果的に治療が行えるように薬の管理を行っています。
全ての病棟に専任の病棟薬剤師を配置し、各病棟の専門領域のなかで、医師、看護師、他医療スタッフとともに、専門性を生かしたチーム医療を推進しています。患者さんとともに薬について考え、安心して治療が受けられるようにサポートしています。

服薬指導業務

入院患者さんの持参薬(入院前の服用薬)の確認を実施し、面談により得られた情報を医師等へ提供し処方設計の提案を行います。入院中は、お薬の正しい服用方法・効果・副作用等を説明し、薬歴を確認し、注射薬や内服薬等の重複投与や相互作用のチェックを行います。また、医薬品情報室と連携して、医薬品安全性情報の把握及び周知、医師・看護師等からの相談にも対応しています。患者さんの薬の使用については、薬剤管理指導支援システムを用いて一括した薬歴管理を行います。
がん治療領域では、治療レジメンの確認、副作用モニタリングのほか、患者さんに納得して治療を行ってもらえるように、わかりやすく、安心できる服薬説明を心がけています。診療科毎に行われるカンファレンスにも参加し、副作用を軽減させるための処方提案などを積極的におこなっています。
感染症治療領域では、専任薬剤師を配置し、院内の感染症治療動向を把握したうえで、適切な投与スケジュールを提案しています。特に、抗菌薬等の適正使用を目的とした様々な取り組みを行っています。その一つとして、抗MRSA薬等の薬物血中濃度解析を行い、その結果に基づいた最適の薬物投与量・投与速度の設計を医師へ提案し、最適な薬物療法を提供できるよう処方支援を行っています。
集中治療領域では、スピーディーな治療が求められる中、薬剤師が安全かつ有効な薬の使用をサポートしています。患者さんの状態を確認しながら治療の効果・副作用のモニタリングを毎日行っています。一部の疾患では、薬剤師がER(救急外来)まで出向き、薬の確認や薬剤の調製など、急性期治療におけるチーム医療を実践しています。 その他、糖尿病、腎臓病、心疾患等、様々な病態に対し、それぞれの専門的な知識を持った薬剤師が治療に参画しています。
私たちは、入院患者さんを中心とした医療チームの一員として他の医療スタッフと連携し、より良い医療サービスを提供するための活動をしています。

薬品管理業務

入院患者さんの薬物治療記録という大切な個人情報を一括管理しています。
また、各病棟の特性に合わせた医薬品・危険薬を定数配置、全病棟統一の救急カートを整備、その安全管理・使用期限の確認等を行い、入院患者さんへの迅速・安全な医薬品の供給に寄与しています。

保険薬局の先生方へ

服薬情報提供書(トレーシングレポート)を受け付けています。
トレーシングレポートは病院と保険薬局における情報を共有することで、薬物治療の有効性と安全性の向上を図ることを目的とします。
保険薬局が患者さんから聞き取った情報(アドヒアランス、残薬の状況、複数病院の受診および服薬歴、OTCや健康食品の服用)など、「必ずしも緊急を要さないものの、担当医師へ情報提供するべきと考えられる情報」について情報をフィードバックするレポートです。

武蔵野赤十字病院 薬剤部 FAX番号:0422-32-3132

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